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2011年08月01日

シゲ通信 Vol.6

この通信では私(シゲ)がこれまでの経験で知ったこと、感じていること、考えていることを、あくまで“個人的な主観として”皆様にお伝えしてゆこうと思います。
中には専門的に見て間違ったことを言っているかもしれませんが、あくまで主観なので、参考に出来そうなことだけをご自分の判断でチョイスしてもらえるとよいと思います。

Vol.6 ウルトラマラソン

今回は奥武蔵直前ということで特別編としてウルトラマラソンについて書いてみます。

ウルトラマラソンとはフルマラソンを超える距離のマラソンを総称して言うらしいですが、僕自身のウルトラ経験は、チャレンジ富士五湖100kmを2回と奥武蔵ウルトラマラソン77kmを3回の計5回です。
失敗もあれば成功もあり、色々な経験をしてきました。
僕の場合、初フルマラソン挑戦時に風邪を引いてしまい、そのまま当日走ったものの15km地点で限界を感じてリタイアしてしまい、その後フルに挑戦する前に初奥武蔵がやってきてしまったので、なんとフルマラソンを完走する前にウルトラマラソンを完走してしまいました。

まだまだウルトラマラソンを完璧に走れたことが無いのですが、数回走ってみて感じたポイントはやはりペース配分です。
初奥武蔵も初富士五湖もどちらも前半突っ込み気味に入ってしまい、中盤以降ツラい思いをしました。
一方、二度目の奥武蔵と富士五湖はある程度序盤を落ち着いてゆっくり入ったことで中盤以降も大きなペースダウン無く走れました。
フルマラソンでも同様ですが、最初頑張って1分の貯金を作るのはそれなりに大変ですが、途中でヘバって1分ロスするのはあっと言う間です。
エイドでバテて座り込んでしまい5分過ぎたなんて話はしょっちゅう聞きますが、5分をペースアップして縮めるのが容易でないことはすぐに想像出来ると思います。
前半のペースが例えば1分遅くても後半のバテによるロスを1分減らせばよい訳ですから、前半突っ込んで貯金を作るよりも後半のバテを減らす為に前半抑える方が合理的なことはすぐに理解出来ると思います。

話は変わりますが、ジョグノートのコラム(第169回)でウルトラマラソンのペース設定について書かれていますが、フルマラソンの80%程度のペースで走ると丁度上手く走り切れるようです。

ちょっと僕の場合で計算してみます。
フルのベストタイムが2時間45分(165分)
1kmあたりのペースに直すと、165÷42.195=3.91分/km
80%のペースにすると、3.91÷0.8=4.89分/km
100kmでは、4.89×100=489分=8時間09分 になります。
去年の富士五湖では8時間45分でしたので、もうちょっと頑張れることになりますね。

別の指標でよく言われるのが、フルマラソンの3倍のタイムで走れるというものですが、その場合、165×3=495分=8時間15分です。
やはり僕の場合、一般的なランナーと比較するともう少し頑張れるようです。

僕の個人的な印象ですが、ウルトラマラソンを上手に走るにはそれなりの経験が必要だと感じています。
それは、ペース配分しかり、補給食の取り方やエイドの活用など自分の中でも改善点がまだまだあると思います。
その辺りを上手くこなせるようになると上述した指標に近づけるのではないかと思います。

さて、今回奥武蔵でウルトラデビューされる方もいると思いますので、コース攻略とあくまで僕個人としてのアドバイスなどを書いてみたいと思います。

奥武蔵のコースは、スタートしてから18kmほどの周回コースを一周まわり、その後鎌北湖以降の奥武蔵グリーンライン往復になります。
最初の周回では舐めてかかると後悔するアップダウンが登場しますが、最初元気なのでつい勢いで走ってしまいます。
ところがここで脚を使ってしまうと、試走で何度も走っているはずの鎌北湖以降が全く試走のようには走れません。精神的なダメージも大きいです。
最初の周回部分では上りは大きく3ヶ所なので、ここでは脚の筋肉を疲労させないようじっくり行きましょう。
周りの皆が元気なのでどんどん抜かれますが、鎌北湖以降で皆落ちてくるので気にせず先に行ってもらえばよいです。
周回を回っていよいよ鎌北湖からこのコースの本番スタートくらいの気持ちでゆくと丁度よいです。

僕の狙いは鎌北湖以降の往復部分の中盤以降3/4をいかに走れるかです。
鎌北湖を過ぎて暫くはキツめのアップダウンが続きますがここは落ち着いて、傘杉峠から高山不動の辺りまで粘って脚が残っていれば勝ちだと思います。
そこから先、自分のペースで走れたらごぼう抜き間違い無し。
気持ちも乗ってきて最後まで頑張り抜けると思います。

個人のペースによりますが、9時間を切るペースの方は走れそうな上りは前傾姿勢の小股ピッチ走で出来るだけリズムを刻んで走りましょう。
この時のポイントは心拍数が上がり過ぎないこと。ゆっくり走っても心拍数が上がる場合は思い切って歩きましょう。その方がその後を考えると絶対にお得です。
上りの走り方の注意は足首で蹴らないこと。ふくらはぎを出来るだけ使わず最後まで温存します。
膝から上の太ももとハムストリングスを沢山使って上りましょう。
ふくらはぎを使うとすぐに痙攣が始まり走れなくなるので注意です。
また、下りの走り方ですがバタバタしたり勢いに任せてストライドを広げて走るのはNGです。思いの外、下りは脚にダメージを残します。
脚の筋力よりも心肺に負担をかけるイメージでピッチ走で下るのがよいです。
これで脚を出来るだけ後半まで温存出来ます。
心肺のゼェハァは下りに入って落ち着けばすぐに回復しますが、脚の筋肉のダメージは下りに入ったからといって回復しません。

ゴールタイム9時間以降の方は上りは早歩きで腕をしっかり振ってリズム良く、下りは走るの繰り返しで十分完走出来ます。
慌てずじっくりいきましょう。

次に補給についてです。
僕はウルトラでも頑張って走ると固形物がなかなか喉を通りません。
エイドではフルーツと飲み物をもらい、エネルギーはジェルで補給します。
ウルトラではウエストポーチを付けてカーボショッツなどの補給ジェルを持って走っています。
奥武蔵の場合は、25km過ぎ、折り返しの55km、で補給する感じですが、予備を考えジェルは3つ持ちます。
その他おまじない程度にVespaとかウィグライプロなんかを途中で摂ります。(効いてるのか不明)
奥武蔵では大体3kmに一度エイドが現れますので補給に関してそれほど心配することはないでしょう。

但し、気を付けなければならないのがエイドでの停止時間です。
20ヶ所以上のエイドで各2分停止したらなんと40分のロスです。
補給は出来るだけ最低限にして、補給を終えたらエイドスタッフにお礼の挨拶をして再スタートしましょう。
最初にエイドでの停止時間を決めておき、時間が経過したらさっさとスタートするようにするとよいかもしれません。

それから奥武蔵のコースで気に入っているところが、鎌北湖以降が往復コースになっていて折り返してきたランナーとすれ違えることです。
知らないランナー同志でも同じレースを走る仲間意識が芽生え、お互いにエールを送り合います。
ここは恥ずかしがらずにすれ違いざまに”ファイト!”とか声を掛け合いましょう。
逆に先に声を掛けてもらったらお礼を言うとよいです。
これで随分元気が出ますよ。
江戸一メンバーとすれ違ったらハイタッチしたいと思いますので拒否しないでくださいね。(笑)

最後に精神論的は話になりますが、ウルトラはどんな風に走っても必ずツライ時間が訪れます。
ところが、時間も距離も長いので暫く我慢しているとまた楽な時間がやってくるのです。
不思議ですが何度も経験しています。
苦しくなって残りの距離などを考えるとリタイアの文字が頭に浮かぶかもしれませんが、そこは暫く我慢して少々ペースダウンしたり、歩いても構わないので粘ってみましょう。
それでも回復しない場合は体調面に問題がある可能性もありますから勇気ある撤退も必要です。
特に奥武蔵は夏のレースなので危険な状態になる前に決断する必要がありますのでその点は各自で判断してください。

ウルトラのゴールは格別です。
長い旅から帰ってきた安堵の気持ちと、長丁場のキツいレースを戦い終えた達成感、充実感を存分に味わえます。
鎌北湖まで下ってきたら残り3km平坦なロードです。
ここを気持ち良く駆け抜けてゴールテープを切ってください。
仲間が待っていてくれます。

◆ポイント
ペース配分、特に序盤の鎌北湖までは温存
補給をしっかり摂る
・エイドの停止時間を考慮して
・キツい時間帯は乗り越えられるので粘る(但し体調を考慮して)

77km完走出来ちゃったら次は100kmですかね?(笑)
来年はチャレンジ富士五湖に出場しようと思っていますので良かったらご一緒しましょう。

皆さんの検討を祈っています。
また、オフィシャルの清流エイドも楽しみにしています。
ここだけは長めに止まります!


posted by 江戸一RC at 23:00| Comment(0) | シゲ通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月10日

シゲ通信Vol.5

この通信では私(シゲ)がこれまでの経験で知ったこと、感じていること、考えていることを、あくまで“個人的な主観として”皆様にお伝えしてゆこうと思います。
中には専門的に見て間違ったことを言っているかもしれませんが、あくまで主観なので、参考に出来そうなことだけをご自分の判断でチョイスしてもらえるとよいと思います。

Vol.5 目標タイム設定、持久係数

今回はフルマラソンのタイム目標設定について書いてみようと思います。

稀に異なる方もいますが、大抵の方は走り始めてから徐々に走れる距離が長くなってくるので、まずは10kmやハーフの大会に出場してみてからフルにステップアップされる方が多いと思います。
持久係数という言葉を聞いたことがある方もいると思いますが、簡単に言うと10kmやハーフのベストタイムの○倍の時間で多くの人がフルマラソンを完走しているという目安のような数字です。
当然持久力の差は個々にばらつくのであくまで目安ですが、個人的にあまり外していない数値になっていると思います。
下の方に細かいバージョンを載せておきますが、だいたい平均的に以下のような数字になるそうです。

・10km vs フルマラソン:4.6〜4.8
・ハーフ vs フルマラソン:2.07〜2.2

この数字は一流選手に近づけば近づくほどトレーニングをしっかり積めているからだと思いますが、係数が小さくなる傾向、つまり持久力が高くなる傾向にあります。
また、女性ランナーの場合、男性より0.02程度低くなる(持久力が高い)傾向にあるそうです。

ちなみに僕の場合、今現在(2011/7/10)フルの自己ベストは2時間45分40秒です。
10kmの正式記録が無いので、ハーフの通過(35分50秒)から少し差っ引いて35分30秒くらいとすると、持久係数は4.67
ハーフは1時間17分20秒なので、持久係数は2.14

だいたい良い感じですねぇ。もうちょっと頑張れるかな?

上で述べたような考え方以外にも、例えば翌シーズンのフルをこの位のタイムで走りたい!と思った時に、目標タイムから逆算してフルやハーフをこの位で走れないといけない!、逆に言うとこの位のタイムが出なければチャレンジ出来ないというタイムが割り出せます。
フルの前哨戦でハーフを走る方が多いと思いますので、フルの目標からハーフの目標タイムを立て、レース結果の到達度合いによって次のフルの目標を微修正すると実用的ですね。

僕は二年前のシーズンでフルマラソンのサブスリー(3時間切り)を目標にして練習をしていましたが、当時の僕の考え方はこうです。
フルで3時間00分ということはハーフの持久係数がかなり良くて2.1程度だと1時間25分42秒。当時のハーフ自己ベストがほぼその位でしたが、当然感覚的にもう少し地力を上げないと厳しいと考えていたので、ハーフであと1分程度速く走れないと厳しいと思っていました。
ちなみにハーフを1時間24分だと1kmあたりのペースは、ほぼ4分になります。
(サブスリー達成前の自己ベストは、ハーフ1時間25分41秒、フル3時間02分51秒、持久係数2.13でした)
ハーフのレースをキロ4分で走り切るためには、練習で半分の10km程度の距離ならいつでもキロ4分で走れないといけないと考え、普段よく走る10kmコースでのペース走は基本的にキロ4分を目標にしていつも走っていました。
実際はだいたい4分一桁秒程度のペースでラストをビルドアップして終わる感じでしたが、今思い返してみてもそれなりに妥当な内容だったと思っています。

また、二年前のシーズンでは最終的に2時間49分までいけたのですが、秋のハーフ初戦で目標を大幅に上回る1時間18分台で走れてしまい、その時点でサブスリー目標から大幅に目標を上方修正しました。
実際には1時間18分55秒だったので、持久係数2.16で計算しても2時間50分。
次のフルでは2時間50分切りを目標にして、一度撃沈(スタート時舞い上がってしまいオーバーペース)しましたが、二度目のチャレンジで達成出来ました。
これも適度な目標設定が出来た例だと思っています。


フルのレースで後半撃沈を繰り返している、慎重に入り過ぎて力が出し切れていない気がする、など思い当たる人は、まず一度冷静に自分の実力を見直してみてレースペースや目標タイムを決めてみてはいかがでしょうか。
また、今度初フルにチャレンジするぞ!という方は是非目標タイム設定の参考にしてみてください。

練習内容や練習における目標ペースを決めるための、実はとても大事なことだと僕は考えています。目標を誤れば当然そこに行き着く過程も間違ってしまい、到底レースで目標を達成することは出来ないと思います。

次回はレースでのペース配分について書いてみようと思います。


【参考:持久係数の一例】
<ハーフマラソン>
  マラソン     ハーフの目標        持久力係数
  2:30   1:10:45〜1:11:26    2.10〜2.12
  3:00   1:23:20〜1:24:07    2.14〜2.16
  3:30   1:35:28〜1:36:20    2.18〜2.20
  4:00   1:44:21〜1:46:40    2.25〜2.30
  4:30   1:54:56〜1:57:24    2.30〜2.35
  5:00    2:02:27〜2:07:40    2.35〜2.45
(5時間以上の方、スミマセン。適当なデータが見つかりませんでした)

<10km>
  マラソン     10kmの目標        持久力係数
  2:30     32:36〜33:20      4.50〜4.60
  3:00     38:18〜39:08      4.60〜4.70
  3:30     43:45〜44:11      4.70〜4.80
  4:00     48:59〜50:00      4.80〜4.90
  4:30     54:00〜55:06      4.90〜5.00
  5:00     57:42〜1:00:00     5.00〜5.20







posted by 江戸一RC at 18:19| Comment(0) | シゲ通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月28日

シゲ通信Vol.4

この通信では私(シゲ)がこれまでの経験で知ったこと、感じていること、考えていることを、あくまで“個人的な主観として”皆様にお伝えしてゆこうと思います。
中には専門的に見て間違ったことを言っているかもしれませんが、あくまで主観なので、参考に出来そうなことだけをご自分の判断でチョイスしてもらえるとよいと思います。

Vol.4 体幹、体軸

Vol.3で述べましたが、僕は体幹、体軸をしっかり保つことがかな〜り重要と感じています。
今回はもう少し詳しく書いてみようと思います。

僕が何故そこまで体幹、体軸に拘るのか?
高校時代、水泳部の一つ上の先輩に静岡県No.1の個人メドレー選手がいました。
毎日一緒に練習をしていて常にその先輩を目標にしていたし、フォームもいつも参考にさせてもらって真似して泳いでいたと思います。
その先輩の泳ぎで印象的だったのは、ゆっくり泳いでいる時でも軸が全くブレない!ということでした。
僕はゆっくり泳ぐとどうしても軸がフニャフニャしてしまう感じになるし、疲れてくると軸が保てなくなるのですが、先輩はいつでも軸がビシっと決まっていて疲れた場面でもそれなりに維持出来ているのが凄いところでした。
そしてダッシュをしている時にも腕を使って水を強烈にプッシュするのですが、かき始めからフィニッシュまで身体の軸が全くブレません。このことにより腕のかきがそのまま推進力に繋げられているのです。軸がブレちゃうと力が横方向に逃げちゃうんですね。

この当時から体軸の重要性を強く認識していたし、走り始めてみて思うことはスイムと全く同じ。疲れてくると軸に力が入らなくなってきてフォームが乱れ始めます。
推進力が落ち、スピードが低下し、余計に疲れるようになります。
また、この状態では当然左右バランスも崩れてくるので長く続けば故障にも繋がると思います。
強い軸が中心にあると脚や腕の動きで推進力を得ようとした時に力が逃げないで真っ直ぐに地面に伝えることが出来るのです。
中学か高校の物理学で『作用反作用の法則』というのを習った方もいると思います。
走るためには当然足で地面を蹴らなければなりません。
その際に地面を蹴る力と同じ力が足にも戻ってくるのです。
その際に力を受け止めるだけの身体の強さが無いと反作用で返ってきた力は逃げてしまい、推進力に繋がりません。
脚を強く踏み出す場合に身体の真ん中がフニャフニャの場合とガッチリした場合を想像してみるとイメージ出来ると思います。
この時のガッチリした部分が体幹の筋力に相当します。
つまり体幹がしっかりしていると効率良く自分の持つ力を推進力に繋げることが出来るのです。

体幹の筋肉の中でも僕が最近特に着目しているのが“腸腰筋(ちょうようきん)”です。
トラックでスピード練習をすると最後の方で必ず腹筋がキツくなってきてフォームが乱れます。
また、フルマラソンのラストの方でも体軸が維持出来ずフラフラした走りになってしまいます。
最近僕はこれらが主に腸腰筋の弱さから来るものだと感じています。
インターネットで検索すると腸腰筋に関する説明やトレーニング方法が沢山登場するので興味がある方は一度調べてみてはいかがでしょうか。
補強運動はハッキリ言ってつまらないし、そんなにガッチリやる必要はないと思います。(志高くハイレベルな記録を狙う人は別ですよ)
普段の生活で少し意識してみるだけで随分違います。
Vol.3で書いたウォーキングでのフォーム意識もその一つです。

効率良いフォームでレースを最後まで走り切る、故障を予防する、楽にスピードを出す、などランニングの基本的なところに繋がっていると僕は考えています。

次回はちょっと話題を変えて、フルマラソンにおける目標設定について書いてみようと思います。
フルマラソンの後半でつぶれちゃう方、ペースコントロールが上手くいかない方、色んな要因があると思いますが、大抵はペース設定の不適切が一番の原因です。
この辺りについて書いてみます。

※ご意見やご質問などあればコメントでもメールでも構いませんのでシゲまでご連絡ください。
posted by 江戸一RC at 20:08| Comment(0) | シゲ通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年05月03日

シゲ通信Vol.3

この通信では私(シゲ)がこれまでの経験で知ったこと、感じていること、考えていることを、あくまで“個人的な主観として”皆様にお伝えしてゆこうと思います。
中には専門的に見て間違ったことを言っているかもしれませんが、あくまで主観なので、参考に出来そうなことだけをご自分の判断でチョイスしてもらえるとよいと思います。

Vol.3 フォーム(2)

Vol.2ではフォームの重要性をお伝えしました。
今回は具体的な良いフォームのポイント、改善方法などをお伝えしようと思います。
考え方はそれぞれなのであくまで参考程度に。

1.体幹(体軸)
まず第一のポイントは体幹(体軸)です。
ここについては別途次回詳細を書こうと思っていますので、概略だけ説明します。
スポーツなら何でも共通して言えることですが、一流選手になればなるほど例外無く体幹がしっかりして身体の軸は真っ直ぐです。野球でもフィギュアスケートでもバレーボールでも何でも一緒です。
身体の軸がブレない、ということが様々な動作において非常に重要です。
実業団クラスの速いランナーで身体が傾いたり、グラグラ揺れながら走る人は居ないと思います。(疲れてくると傾いてくる人はいますが)
でも市民ランナーでは傾いたりグラグラ揺れている方を見ることがしばしばあります。
軸がブレないということは安定しているということ。
それを実現するには体幹を支えるある程度の筋力が必要になります。
意識面では、頭のてっぺんから尾てい骨に一本の真っ直ぐな棒が刺さっているようなイメージです。
高校時代は頭を上から吊られて背筋が引っ張られて伸びているようなイメージと教わりました。
この軸を中心とした“回転動作”が基本になります。
全ての基本はここにあると言っても過言ではないとさえ僕は考えています。

2.左右対称
左右のバランスが違うということは身体の左右にかかる負担も違うということ。
これは局所的な疲労に繋がるし、故障にも繋がります。
体軸を中心にして、腕振り、脚の運びは左右完全対称が理想です。
僕のイメージは腕振りは頭を頂点にした二等辺三角形です。

フォーム.jpg

肩を頂点にしたイメージだと“腕”ではなく“手”を振っている感じになってしまい、体軸を中心とした回転動作が上手く出来ない感じがするからです。
よく肩甲骨を意識した腕振り、という記事を見かけますが、この二等辺三角形で腕を振ると自然に肩甲骨が稼働する動きになります。
次に足運びですが、こちらはおへそを頂点とした二等辺三角形です。
骨盤を肩甲骨と連動させて上の三角形と下の三角形を反対側に捻る回転動作のイメージです。(変に意識するとロボットのようになるので注意)
この辺は金哲彦さんの本から初心者の頃に学びましたが、今でも常に意識しています。
この一連の動きで身体全体を大きく効率良く使うことが出来ます。

3.腰高
よく腰高フォームという言葉を聞くと思います。
図を参照してください。
骨盤の傾き、背筋の伸びについてちょっと大袈裟に描いていますが、イメージこんな感じです。

◆腰高フォーム
理想.jpg

◆腰が落ちたフォーム
腰落ち.jpg

脚の回転に対し、上半身は骨盤を起点にして後方に落ち込まないで斜め前方にしっかり乗っている感じです。
脚運びでは膝、足首がぐにゃぐにゃしないこと。固いゴムが弾むイメージで地面を弾き返すように蹴り出します。
ここで大切なのが体幹と脚筋力になります。
良いフォームを維持するにはある程度の筋力が必要になりますが、これはフォームを意識して走っていれば徐々に着いてくるので焦って筋トレする必要は特にありません。
(勿論筋トレして補強することが近道になることは言うまでもありませんが筋トレはつまらないですからね。笑)

4.運動は前後のみ
2で述べた運動は体軸を中心とした回転運動が基本になりますが、全ての力が基本的に前後方向のみに働くよう意識することが大切です。
まず体軸を少し前傾させます。3で示した骨盤前傾のイメージです。
“走る”という動作は身体が前傾した時に倒れてしまわないよう自然と脚が前に出るところから始まります。
腕振りは左右に広げずに前後に振るイメージ。
力のベクトルを左右に分散させない。
脚の動きも左右に力が逃げないよう真っ直ぐ入って真っ直ぐ抜けるイメージ。
また、長距離を走る上では上下運動も出来るだけ避けるべきです。
上下左右にエネルギーが逃げないよう、効率良く前後のみの動きで前に進むのがポイントです。
普段のトレーニングで自分の動きを色々試してみると、楽に、上手く前に進んでいる感じが得られるポイントが見つかると思います。
日によって、今日はやけに良い感じで走れる、または一生懸命走っているのに進んでいる感じがしない、ということがありますが、上手くいかない時は意識をフォームに持ってゆき、色々試してみるとよいです。
良いフォームの時は“スピードの乗り”が違います。
普段あまりスピードを意識されていない方でも、良いフォームは効率の良い走りに繋がるので、長距離走った時の疲労度が変わってくるし、故障リスクが減るので是非少しだけでも意識してお試しください。
レースなどで苦しくなった時にフォームを意識し直すとスピードが回復してもう一度粘れる場面があります。こちらも是非一度お試しください。

5.日常生活での意識
僕はランニングはウォーキングの延長にあると思っています。
普段通勤で歩く時にも基本的に上で述べたことを意識しながら歩いてみるとよいです。
歩き方がぐっと変わり、断然気持ちよく歩けるようになります。
荷物を持つ側に身体を傾けず、軸をしっかり真っ直ぐ保つ。
腕は大げさに振る必要はありませんが、脚運びはおへその二等辺三角形を意識して下腹に少し力を入れて足裏が真っ直ぐ着地して蹴るように意識してみてください。
街中のショーウインドウなど自分の姿が写るところでは自分の動きを外からみて理想に近い動きが出来ているかチェックしてみましょう。
外から見て気付くことは意外と多いです。
また、カバンなどの荷物を持って歩くことが多いと思いますが、持つ側は一日の中で均等になるよう例えば通勤時が右手なら帰宅時は左手といった具合にすると筋力のバランスが偏らなくなります。

効率良く、楽にレベルアップ出来るよう是非一度意識してみてください。
ちょっとした意識が有るか無いかで結果は大きく変わると思います。

◆まとめ
1.体幹(体軸)
 頭の先から尾てい骨まで一本スジが通ったイメージで
2.左右対称
 左右のバランスが崩れないように
3.腰高
 回転する脚の前方上に骨盤が乗る感じ
4.運動は前後のみ
 左右に力を逃さない
5.日常生活での意識
 ウォーキングの延長にランがある


ちなみに僕が好きなフォームのランナー。
◆赤羽由紀子選手(ホクレン)
 今年の大阪では体幹強化の成果が現れ、ブレのない力強い走りでした。骨盤を体軸と連携させて前傾させたフォームは僕の理想のフォームのイメージの一つです。
◆尾崎好美選手(第一生命)
 おへそを中心とした二等辺三角形はまさに尾崎選手をイメージしたもの。彼女のしなやかな脚運びと腰高フォームは憧れです。
◆浦田佳小里選手(てんまや)
 体軸がピッタリと決まった美しいフォームです。脚運び、腕振りも非常に綺麗で参考になります。

駅伝などレース中継がある時に注目してみてください。
男性ランナーは次元が違いすぎるからか、あまり参考にならない感じがするんですよね〜。(ただの女性好き?汗)

次回は体幹について少し詳しく書いてみます。

※ご意見やご質問などあればコメントでもメールでも構いませんのでシゲまでご連絡ください。

posted by 江戸一RC at 22:20| Comment(0) | シゲ通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月15日

シゲ通信Vol.2

この通信では私(シゲ)がこれまでの経験で知ったこと、感じていること、考えていることを、あくまで“個人的な主観として”皆様にお伝えしてゆこうと思います。
中には専門的に見て間違ったことを言っているかもしれませんが、あくまで主観なので、参考に出来そうなことだけをご自分の判断でチョイスしてもらえるとよいと思います。

Vol.2 フォーム(1)

今回はフォームについて書いてみます。
なぜフォームを最初にもってきたか?と言うと、個人的に“走る”という行為において非常に重要性が高いと思っているからです。
ではなぜ重要性が高いのか。

僕は小学3年から高校卒業まで水泳選手でしたが、田舎育ちのためスイミングスクールにも通わず、学校の部活動だけで10年のスイム生活を過ごしました。
小中の頃は、兎に角ど根性!理論は無視!(笑)
息継ぎをするとロスをするから息を吸うな!くらいの指導だったので、フォームなんてまともに意識したことはほとんどありませんでした。(勿論本当に基礎的なことは教えてもらいましたよ。)
高校に入ると、顧問の先生からまずフォームを徹底的に直すよう指導を受けました。余程ひどいフォームで泳いでいたのでしょう。
フォームが直らなければこれ以上の大幅な記録更新は望めないと言われ、皆とは別の個別メニューで指導されました。
理由はよく考えれば至極当然。

水泳は同じ動作の繰り返しです。
自分が持っている力の全てを水中での推進力に使えるか?と言えば応えはNOです。
水の抵抗もあればちょっとバランスを崩して体制を立て直すために力を使うこともあります。
そういった推進力以外の部分に使う力は全てロスに繋がります。
フォームの改善はロスの低減に繋がるのです。
効率の良いフォームで泳ぎ続ければ泳ぎ続けるほど累積ロスは少なくて済むことになるのです。
これはランニングでも全く同じことが言えます。
長い距離を走るのなら尚更その差は顕著に現れます。

僕は3年半前に走り始めた時、素人同然の状態からのスタートだったので、まずはしっかりとしたフォームを変なクセが付く前に身に付けようと考え、色んな書籍を読んだり、速い人のフォームをよく見たりしながらイメージを作り、練習中は常に意識するよう心がけました。
なかなかフォーム改善による有難味を直接感じる機会は少ないかもしれませんが、個人的には以下の効果があると思っています。

・楽にスピードを出す、維持出来る
・バランス良化による故障低減
・見た目に美しい!(以外と重要⇒速い人の走りってカッコいいと思いませんか?)


今まであまりフォームを意識したことがない、または意識の仕方が分からない、有難味が分からないという方、一度考える機会を持ってみてはいかがでしょうか。

次回は僕が意識しているフォームに関するポイントをもう少し具体的にお伝えしようと思います。
posted by 江戸一RC at 23:00| Comment(0) | シゲ通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする