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2012年11月08日

シゲ通信 Vol.10-3

〈福岡の切符〉
3.新潟シティマラソン完走記


【前日、新潟入り】
前日の土曜は午後に新潟入りの予定だったので、朝軽く(6kmほど)走ってからプールで身体をほぐして新潟入りしました。

この時点でまだ自分がどれだけ走れるのか全く想像出来ていませんでしたが、兎に角最初から2時間42分切りのイーブンペース3'50"/kmで入って10kmくらいまで様子を見ることだけは決めていました。

・カーボローディング、ウォーターローディング
土曜の夜は新潟でラン仲間と合流し、ファミレスでパスタ大盛りを食べ、アルコールは無しで解散。
ちなみにこの週は月曜から禁酒でした。効果のほどは定かでないけど少しのことでも出来るならばやっておくべきと思い勝負レースの前には禁酒しています。
解散後、空腹感がまだあったので一人でラーメン。
帰りにコンビニでアイスと翌朝の朝食を購入してホテルへ。
この日は往きの新幹線の中でもワッフルと菓子パンをおやつ代わりに食べました。
前日なので糖分と炭水化物を目一杯食べて明日のレースで消費される糖質を補給。
カーボローディングは三日前から徐々にやるとよいらしいのですが、僕は前日しっかり食べればレース中の空腹はほとんど無いので逆に体重が増えてしまうことを恐れて前日からにしています。
遠征レースのホテルはいつも大浴場付きを選んでいます。
長距離の移動は何気に疲れているものなのでお風呂にノンビリ入って精神的にも身体もしっかりリラックスします。
風呂上りからはウォーターローディング。
フルの勝負レース直前は経口補水液OS-1を飲むことにしています。
水分とミネラルをバランス良く補給して身体が吸収してくれるのでレース直前まで飲んでいても尿意をあまり感じません。これは実感出来るので皆さん是非興味があれば試してみてください。
今回、風呂上りからレーススタート直前まで500mlを3本飲みました。
水分補給はチビチビと継続的に行うことが重要です。人間の体は決まった時間に一定の量しか水分を吸収出来ません。沢山水分を摂ると吸収されない分は全て体外に排出されてしまいます。
また、水だけを補給すると体液の濃度が薄まるので身体が拒否反応を示してこれまた水分を体外に排出して体液濃度を上げようとします。
従ってOS-1のような体液に近い成分のドリンクを20〜30分に一度少しずつ飲み続けるのが正解です。これはレース直前まで続けます。
これにより尿意を感じない範囲で体内の水分満タンの状態からスタート出来るので、レース中の脱水を最小限に抑えることが出来るのです。

日曜本番の朝、レーススタート時間は朝8時半。
荷物預かりが7時半まで、レース前の整列が8時なので7時頃現地で仲間と待ち合わせました。
朝は5時に起床して朝食。そして朝風呂!
長時間の風呂は疲れるので短めの時間で身体を温めて全身に血を巡らせて目覚めさせます。
6時過ぎにホテルをチェックアウトしてシャトルバスで会場入りしました。
フルのレースでは僕はほとんどアップが要らないので陣地の体育館の外でストレッチをやった程度。
荷物を預けてしまえばやることも無いので競技場の整列場所へ移動。
ここでも仲間と合流してしばし歓談。
徐々に気持ちが高まってくる中でもしゃべっていると緊張しそうになる気持ちが紛れます。
そして競技場からスタート地点まで200mくらい?移動する間に突然のにわか雨に降られてビショビショになってテンションが下がり、体温も下がった気がした。
ゲストで来ていたQちゃんのカウントダウンが始まり、30秒前で仲間と健闘を誓い握手。
いよいよスタートです。
気温も20度程度で僕にとっては十分、小雨交じりも走り始めてしまえば却って呼吸が楽に感じるので好条件、申し分無い条件なので攻めてゆく気でいっぱいでした。

【スタート〜5km】
19'12"(3'47"-3'42"-3'45"-3'53"-3'58"-07"ガーミン誤差)
スタートの号砲が鳴るとキロ4のペース走でいくと話していたラン仲間のAさんがあっと言う間に遠ざかっていった。
遅いのか?と思い最初の1kmを通過したら3’47”。悪くない。
2km通過時にもう一人のラン仲間のT君に抜かれた。3’42”、速過ぎる。
T君には“速過ぎるから少しペース落とすよ。頑張って!”と言い少し落ち着かせた。
5km通過で19’12”。2時間42分だと19'10"がイーブンペースなので微妙だけど若干オーバー。
これで最初だから思いっきり抑えて余裕綽々という感じなら良かったけど、残念ながらそんなに余裕が無い。この体感でこのタイムはちょっとまずいかも?と不安な気持ちになったけど、まず10kmまではペースキープで行くと決めていたのでそのまま維持。
丁度近くに陸連登録ランナーが数名いい感じで固まってきたので集団を形成して楽に運んでもらおうと気持ちを切り替えた。

【5〜10km】
19'22"(3'48"-3'50"-3'44"-3'51"-3'45"-24")・・・38'34"
集団は明らかに福岡狙いの3'50"を意識していて自分的にはいい感じ。
この区間は明らかに距離が長めで10km通過時にはGPS時計を持ったメンバーが口々に“今の区間長かったよね?”と言い合っていた。
とは言えこれがこのコースなのでここまで設定オーバーが続いていることになる。
但し、最初の5kmと比べてだいぶ身体がペースに慣れてきたのか落ち着いてきて余裕が出てきた。
しかし、このコース直角ターンが多くてクネクネと走り難い。

【10〜20km】
18'55"(3'48"-3'45"-3'46"-3'43"-3'49"-04")
19'01"(3'47"-3'46"-3'50"-3'51"-3'47")・・・37'56"(76'30")
クネクネ区間が終わって段々海沿いに近付いてきた。
コース図によればこの辺りからは直線的になるはず。
集団のペースもいい感じになってきて集団の中での位置付け(誰が先頭でペースを作れるのか等)もハッキリしてきた。
勿論僕も積極的にペース作りに加わる。こうすることでモチベーションや集中力が保てるし、逆に後ろで力を蓄えたいタイミングではいいポジションで楽させてもらうことも出来る。
10km過ぎに二人併走していたT君、Aさんに追い付き前に出た。
海岸線に出ると長い直線区間になり、十数m程度のアップダウンが繰り返された。
さっきのクネクネといい、このコースは油断出来ないと思う。
全く違うとは思うけど自分の中でのイメージは勝田のコースと似ている。
この微妙なアップダウンを上手くこなさないと必ず最後脚にくると思ったので、上りでは出来るだけ脚を使わずに腕をしっかり使いペースは若干落とす、下りは脚にダメージを貯めないよう絶対バタバタ走りにならないようにピッチを短めにし、且つ上半身をリラックスさせて休める。
ロンドンオリンピック前のNHKの特集でアフリカのトップ選手を分析していた。
この中で世界記録保持者パトリック・マカウ選手のフォアフット着地にスポットを当てていたけど、僕はこの分析の中で着目すべきポイントは足裏の着地位置ではなく“着地後の筋肉の強張りが少ない”という点だと思っていた。
1kmを3分半切るようなペースでは自然とフォアフットになってくるけど、フルのペースくらいでは足裏全体での着地じゃないと脹脛への負担が多過ぎてとてもフルは走れないから着地は踵でスピードを殺すような感じにさえならなければ気にする必要は無いと思っている。
そうではなく、着地後の筋肉の強張り。これはフルマラソンを最後までしっかり走り切るのにあたり大きな差になると思っていた。筋肉が強張るということはその瞬間力むということ、着地ごとに毎回力んでいては繰り返し筋トレをしているようなものなのでいずれ疲労でバテてしまう。
着地時に上手く衝撃を殺すよう意識するだけで随分感じが変わることをこれまでの皇居でのペース走の時に試していたので、今回コースが厳しいことを感じ、早速30kmくらいまでは着地時の筋肉の強張りを意識して走ろうと思った。
20km手前の折り返しを通過するとT君は少し離れていてAさんは真後ろにいた。
Aさんは僕より年上ながら2時間39分台の記録を持ち、福岡の経験もある信頼できる先輩ランナーなので近くに居てくれたのはとても心強い。
折り返してもここまで通ってきたアップダウンをまた逆になぞることになるので引き続きアップダウンは続く。

【20〜30km】
19'02"(3'47"-3'48"-3'46"-3'47"-3'46"-08")
19'00"(3'47"-3'44"-3'50"-3'49"-3'50")・・・38'02"
距離が進むにつれて集団が小さくなっていることと先頭を他の人に任せているとどうもペースが安定しない感覚を受けたので、ここは前に出て自分でペースを作ろうと思い前に出た。レース後に振り返ってラップを見てみるとまずまず安定していたので思い切って前に出て結果オーライだったと思う。
この辺りはコースが単調で精神的にもキツいところだと思うけど、この日はこの辺りが最も集中出来ていて呼吸も楽で調子が良かった。
25kmを通過してからはAさんが併走してくれて後ろの気配がほとんど無くなったので二人になっていたと思う。
調子が良くて集中出来ている時はあっと言う間に距離が進む。
1km毎にチラリと時計のラップを見ていたけど安定していて自分でも安心出来る内容だった。
そしていよいよ30km通過。
よし、まだ余裕がある。そしてタイム・・・1時間54分(時計の設定で秒まで表示されていない)。
ここで計算。2時間42分まであと残り42+6=48分。48÷12=4分!
もうあと残りキロ4でいっても42分切れる?!
Aさんに“残りキロ4でも42分イケますよね?!”と思わず聞いたところ、“何言ってんの!まだ油断しちゃダメだよ。35kmまでは絶対キープだよ!”と強く言われ、甘ったれそうになった自分の気持ちに喝が入りました。Aさんありがとうございました。
後になってよく考えてみると実際には30kmの通過は1時間54分20秒くらい、且つ最後の0.195kmが普通に走ると40〜50秒くらいかかるので合わせて1分強。12kmで割ると5秒なので3'55"でギリギリの計算でした・・・あぶねーあぶねー^^;

【30km〜ゴール】
18'53"(3'42"-3'45"-3'47"-3'48"-3'46"-05")
19'33"(3'49"-3'49"-3'51"-4'01"-3'57"-06")・・・38'26(76'28")
8'52"(4'05"-3'53"-54")
気合いが入ったからか35kmまでの5kmが今回の最速ラップでした。
残り5kmで20分くらい。ここまでのスピードをキープ出来ればイケる!
ところがこの辺から僕もAさんも疲れが出てきて3'50"の維持が怪しくなってきた。
でも二人で併走しながら必死にペースキープ!ここまで来たら絶対に引かない!
気持ちを強く持ち、最後まで粘れば必ず結果は付いてくると信じて走っていた。
途中小雨が降ったりしたけど全然気にならない。集中出来ている証拠。
ラップが落ち始めたのは気付いていたけどまだ余裕があるから大丈夫と言い聞かせて歯を食いしばって走った。
そしていよいよ競技場がすぐ隣に見えてきた。Aさんに“もうイケますよね!?”と聞くと“うん!”と力強く返してくれた。
ようやく夢にまで見た福岡が現実のものになる。嬉しくて胸が高鳴る。
ここで気が緩んだのかAさんがスパートしたのか少しAさんから離れてしまう。
そして最後のカーブを曲がって競技場へ。
・・・???!!!
競技場で最初に目に入ったのは時計が示す時間“2時間40分11秒”(忘れられません)。
一瞬パニクって頭が混乱する。
あれ?なんで?間に合うのか?
咄嗟に回らない頭で必死に計算。
キロ3分で400mが72秒だったはず。ということは普通に走ると90秒くらいかかる?
2時間40分11秒に90秒足すと・・・2時間41分41秒!!
ギリギリじゃねーか!
ここまで来て切れないなんてあり得ない。
もう一回やれって言われても出来るかどうか分からないベストなレースをここまでやってきたんだ。絶対切らなきゃシャレにならないぞ。
そう思うと身体は何とか動くものでトラック一周は必死のスパート。
ゴール直前で時計を見たら2時間41分30秒台。ようやく安心感に包まれた。
ラストスパートしたのでAさんにも追いついて結局Aさんとは2秒差の2時間41分42秒でゴール!!
ゴールした瞬間喜びMaxで心の底から嬉しい気持ちが溢れてきた。
すぐにAさんのところにゆきガッチリ握手。
“ありがとうございました!Aさんのお陰で福岡行きを決められました!”
“おめでとう!!俺もこの時期これだけ走れて自信になったよ。”
Aさんは先シーズン後半に故障してしまい出場予定だったレースは全てキャンセル、今シーズン福岡の標準を切れないとまた一からの挑戦(公認記録の期限は2シーズン)になってしまうので今回切れたことは自分の調子の確認にもなったし嬉しかったようです。
そして後から続々ゴールしてくるランナーさん達とも握手。
皆途中一緒の集団を走った仲間です。
“お疲れ様でした。記録はどうでした?”と聞かれ、福岡の標準を初めて突破したことを言うと周りの皆が祝福してくれました。
最高の瞬間でした。

【おまけ】
ゴールして暫くすると土砂降りの雨。T君も戻ってきたので皆で完走証をもらいにゆきました。記録が出てくると何とAさんが40代の4位、僕は5位でした。
フルのレースで入賞(年代別だけど)なんて初めての経験だったのでこれまた嬉しかった。
ちゃんと表彰式をやってくれて賞状、メダルと一緒に賞品の新潟のお米とお酒をいただきました。

【今回のレースを通じて思ったこと】
去年の自分の秋口の調子の良さを思い、寒い時期を避けたレースに敢えて挑んでみたところ天候に恵まれたこともあり、これが大当たりしました。
気候についてギャンブルのように感じるかもしれませんが、去年と同じようなトレーニングのアプローチで秋口には身体がある程度出来るという実績を元にした作戦でした。
20℃では暑いと思う人が多いと思いますが、僕は寒がりなのでこの程度ならほぼベストの状態で走れます。むしろ10℃切ったりすると身体が動かずダメなことが多い。
従って今回も暑さ対策は無し。
フルマラソンは調整含め難しいスポーツですが、一年一年の経験を活かしてレース選定が出来るとよいと思いました。
レース展開については、最初からペースを上げ過ぎず、でも少しだけ攻める気持ちで走っていったこともトータルで見て正解でした。
このくらいのチャレンジする気持ちが無いと今までの自分の殻を破って次のステージに進むことは出来ないと思いました。
そして、30kmを過ぎてからの勝負感。
今回Aさんに喝を入れられて、自分の中では初めて30km以降あんなに頑張れたと思います。
最後の5kmでペースダウンしたらあっと言う間に数分の貯金など無くなってしまいます。
最後まで油断せずに力を出し切ることが大切だと身を染みて感じました。
今回は仲間に助けられたレースでした。
次の機会に同じようなことがあれば今度は自分が誰かを導いてあげるようなレースがしたいです。

【福岡に向けて】
残念ながら今年の福岡はエントリーが終了しているので参加出来るのは来年以降になります。
今回ギリギリ42分を切って参加資格を得ましたが、この記録は福岡の最低限の入り口です。
このペースで各関門がガンガン切られてゆき、実質参加選手中の最後尾になるはずです。
つまり今回以下のペースに落ちた時点で関門に引っ掛かってアウト。DNFです。
それでは折角福岡まで行く意味はありません。
という訳でせめて40分を切る実力を付けて、多少調子が悪かったとしても42分ならなんとかなるくらいにならないといけないと考えています。
そうするとやはりレースペースは3’45”でいかないとダメだと思う。
幸いにもシーズン初戦の今、標準を切ることが出来たので今シーズン残りの大阪(11/25)、別府大分(2/3)でのもう一段のレベルアップを目指し、トライアルとして3'45"に近付けたラップで挑んでみようと考えています。
去年の僕は別大で3'50"が33kmまでしかもたなかった。でも夏の走り込みの結果、3'49"で42kmを走ることが出来た。
トライアルで自分の実力を測り、その先のトレーニング計画を練ることが出来ると考えています。
来年の別大では3'45"でどこまで粘れるのか?それにより課題が明確になります。
必ず来年12月に平和台競技場のゴールをこの足で踏みしめたいと思います。


posted by 江戸一RC at 08:52| Comment(0) | シゲ通信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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